アル
(最終評価日:2025年9月3日)
2024年12月 東証スタンダード市場 IPO
会社URL:https://holdings.alpico.co.jp/
とりあえず総評成長力D : 事業再生はできたが、業種的に成長性低い!
納得点数 | 懸念点数 | 成長可能性 総合評価 |
+1点 | ▲1点 | 0点 (ランクD) |
※足元株価は考慮せず、総合評価はA~Eだよ!
- 長野県で食品スーパーや高速バスの事業を行う、アルピコホールディングスが上場した。
- 地方によくある「オールドエコノミー・コングロマリット」で、地域での事業基盤はしっかりしている。
- 当社は同族経営で業績が悪化し、2008年に金融機関から200億円超の債務免除と債務株式化を受けている。その後は大手地銀の八十二銀行が実質経営して事業再生し、株式上場で独り立ちさせた形だ。
- 八十二銀行の手腕は素晴らしいけど、現在の姿が八十二銀行が目指したGOALに見える。今後は低成長くらいで事業継続していくのかな。
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アルの視点からはどんな会社なの?
成長性を評価してみたo
成長性への納得(プラス点数)
1 長野県内での事業基盤は強固
評価1点
- アルピコホールディングスは、長野県を中心に食品スーパー、交通、観光の複数事業分野を持つ企業グループだ。会社は交通事業を看板にしているが、売上収益ともに食品スーパー事業が主力である。食品スーパーは上質がウリで、店舗数店舗網ともに県内トップクラス。交通は首都圏への高速バスとタクシー、観光は上高地や諏訪で事業展開している。
- 地方によくある「オールドエコノミー・コングロマリット」で、地域での事業基盤は固い。長野県は観光地が多く、近年はコロナ明け観光客およびインバウンド客向けの需要が増加しているため、収益力が急回復している。
成長性への懸念(マイナス点数)
1 今の姿は八十二銀行が目指したGOAL
評価▲1点
- アルピコホールディングスは、2008年に金融機関から200億円超の債務免除及び債務株式化の支援を受けている。上場後の期末純資産が145億円だから、債務免除がなければ依然として多額の債務超過である。
- 大手地銀の八十二銀行が、地域のインフラを担う当社グループを再生させた。債務免除し、社長ほか経営陣を派遣して16年間銀行傘下に置き、グループの組織再編と事業再編を徹底的にやってきた。銀行傘下から独立させるため、長野県内中堅企業を迎え入れて安定株主を固め、株式上場させて今の形を作った。八十二銀行の手腕は素晴らしいが、現在の姿が目指してきたGOALで、業種柄、今後の大きな成長は期待できない。
【有価証券届出書による事業内容】
当社グループは、当社と当社の子会社10社及び関連会社1社で構成されており、当社は純粋持株会社として子会社の事業活動の経営管理・指導を行っており、子会社が流通事業、運輸事業、観光事業、不動産事業、その他のサービス事業を行っております。
【財務内容】 単位:百万円
決算期 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 |
売上高 | 92,638 | 99,620 | 103,836 |
経常利益 | 526 | 2,123 | 3,060 |
純資産 | 9,790 | 10,534 | 14,518 |
総資産 | 54,307 | 57,571 | 58,347 |
従業員数 | 1,934 | 1,978 | 1,953 |
ABOUT ME
新規事業の構想が大好きです
IPOで株式市場に登場する企業から学びを得ています
職歴:ベンチャーキャピタル、リース会社企画部門、銀行法人融資
資格:応用情報技術者、中小企業診断士、FP1級ほか