アル
(最終評価日:2025年8月28日)
2024年12月 東証スタンダード市場 IPO
会社URL:https://www.mic-p.com/
とりあえず総評成長力C : 成長の加速には人的物的な制約あり!
納得点数 | 懸念点数 | 成長可能性 総合評価 |
+3点 | ▲2点 | 1点 (ランクC) |
※足元株価は考慮せず、総合評価はA~Eだよ!
- 企業の販促活動を支援するMICが上場した。
- もともとは水上印刷という印刷会社で、印刷の周辺事業を拡大し、販促支援という業態になっている。印刷を軸に進化した凸版印刷や大日本印刷の縮小版みたいに見えるね。
- MICは、自社倉庫での梱包発送から、客先常駐までシームレスな販促支援を行い、他社との差別化を図っている。
- ヒトとモノの制約で急成長は難しいけど、この分野の業務委託ニーズは確実にあるので業容拡大は続くと思う。
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アルの視点からはどんな会社なの?
成長性を評価してみたo
成長性への納得(プラス点数)
1 フルサービス型の販促支援が競争優位性を生んでいる
評価2点
- MICはマーケティング活動に必要な業務を、企画・制作・物流・IT・現場管理まで一貫して提供するフルサービス型販促支援企業だ。特にドラッグストア向け販促品の共同配送サービスでは、全国ドラッグストア店舗の過半に対して配送および管理のネットワークを築いている。
- この分野は競合が多い。MICの強みは、梱包共同配送できる自社倉庫と、社員の約3割が客先常駐(デザイナー、営業、 在庫管理、キャンペーン事務局代行)して一貫支援するところにある。
2 印刷業から新業態へのシフトに成功し、成長軌道に乗った組織
評価1点
- MICはもともと水上印刷という印刷会社で、2006年頃から印刷周辺事業に進出を始めた。印刷業から進化した企業として大日本印刷や凸版印刷があり、MICはその縮小版に近い。尚、MICは印刷業の進化でなく、印刷業からの業態転換と判断される。
- IPO時点はビジネスモデルが確立した時期であり、しばらくは業容拡大が続くだろう。「日本一勉強する会社を目指す!」を掲げて人材育成に注力しているところでも、今後の成長が期待できる。
成長性への懸念(マイナス点数)
1 成長の加速には人的物的な制約あり
評価▲2点
- 多店舗展開するスーパーや量販店の周辺領域には、MICに似た支援や請負を行う企業がいくらでもある。特定売場や特定範囲の請負が、多種多様なサービスとして存在し、販促支援では凸版印刷や大日本印刷も競合となる。事業存続のためには、熾烈な競争を勝ち抜いていく必要がある。
- MICは物流機能と客先常駐による一貫した販促支援を強みとしているが、人的・物的リソースに依存する構造のため規模拡大には限界がありそうだ。緩やかに成長し、一定規模になれば他の事業領域を模索してくのだろう。
【有価証券届出書による事業内容】
当社は、「ビジネス改善カンパニー」として、主にリテール業界において販促活動を展開する企業が抱える非効率を解消するため、全体最適化を実現する『リテール販促360°フルサービス』を提供し、企業が本質的な業務に集中できる時間を創造しております。
【財務内容】 単位:百万円
決算期 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 |
売上高 | 10,329 | 10,156 | 12,275 |
経常利益 | 636 | 572 | 1,012 |
純資産 | 6,505 | 6,747 | 8,265 |
総資産 | 8,420 | 8,745 | 10,684 |
従業員数 | 290 | 315 | 354 |
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新規事業の構想が大好きです
IPOで株式市場に登場する企業から学びを得ています
職歴:ベンチャーキャピタル、リース会社企画部門、銀行法人融資
資格:応用情報技術者、中小企業診断士、FP1級ほか