(最終評価日:2025年8月22日)
2024年12月 東証グロース市場 IPO
会社URL:https://rw-ah.net/
とりあえず総評成長力C : 事業分割により旧体質を脱ぎ捨てたので、売上規模2倍くらいまでは成長しそう!
納得点数 | 懸念点数 | 成長可能性 総合評価 |
+3点 | ▲1点 | 2点 (ランクC) |
※足元株価は考慮せず、総合評価はA~Eだよ!
- 大企業グループや上場会社向けに経理会計の一気通貫サポートを行う、令和アカウンティングサービスが上場した。
- 当社は、国内準大手会計事務所の平成会計社から事業分割されたコンサル会社で、業歴長く組織構造も安定しているようだ。
- 事業分割により旧体質を脱ぎ捨てた元気のある時期でなので、しばらくは売上利益の規模拡大が続くと思う。
- 企業人材で対応処理が難しくなってる煩雑分野へのコンサル事業だから、将来的にAI活用に代替される懸念があるよね。
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アルの視点からはどんな会社なの?
成長性を評価してみた
成長性への納得(プラス点数)
1 経理会計の一気通貫サポートは大企業の確実なニーズがある
評価2点
- 令和アカウンティングは会計事務所系コンサル会社だが、「大企業グループや上場会社向けに経理会計を一気通貫でサポートする」というポジションを明確にしている。複数分野の事業領域と関連会社を持つ上場企業グループにとって、法令や税制の変化が激しい中で、経理の仕訳、連結四半期開示、連結決算を行うのは負担が大きく、専門人材の頭数も増やせない。令和アカウンティングの事業ポジションには、確実な需要がある。
- 令和アカウンティングが顧問先1社から得る年間報酬の平均額は2百万円程度で、これは中小企業の会計顧問程度のお手頃価格である。この価格帯で連結会計作成を経理事務からサポートしてもらえるなら、企業側にとってもコスパがいい。令和アカウンティング側も、大企業グループから複数の関連会社分を一括で請け負うため契約額は高額となり、win-winのビジネスになっている。
2 会計事務所の事業承継モデルとして成功例
評価1点
- 令和アカウンティングは、「税理士法人平成会計社」という新興系の国内準大手会計事務所を母体としている。平成会計社の売上規模は、現在の令和アカウンティング社と同水準と思われるが、利益率は現在より低位であったと推定される。
- 2019年に平成会計社の創業者が事業承継目的として、グループ会社である令和コンサルティングに経理会計コンサル部門を譲渡し、2021年頃まで顧客契約の移動が行われてきた。尚、母体である平成会計社には、中小企業向け等コテコテの税理士業務が残り、平成会計社は令和会計社という商号に社名変更している。
- 令和アカウンティングには、利益率が高く成長性が見込める大企業グループ向け経理会計コンサル部門のみが移され、再度の成長期に入った。旧体質を脱ぎ捨てた元気のある時期でなので、売上高100億円前後までは規模拡大が続きそうだ。
成長性への懸念(マイナス点数)
1 人材の質と頭数に依存した業態で、将来的にAI代替も予想される
評価▲1点
- 令和アカウンティングは会計事務所系のコンサル会社であるため、今後の成長はコンサルタントの質と頭数に依存せざるを得ない。ビジネスモデルとして、倍々で成長するような業態ではない。
- また、当社が強みとする、大企業グループや上場会社向けの経理会計一気通貫サポート事業は、そもそも法令や税制の変化に対応できる経理会計人材が企業側に不足しているからこそ需要がある。おそらくこのコンサル分野は、近い将来AI活用に代替され、需要が減衰していく可能性が高い。
【有価証券届出書による事業内容】
当社グループは、経理に関わる継続的なコンサルティング業務(Long)を中心としたコンサルティング事業を主たる業務としております。
【財務内容】 単位:百万円
決算期 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 |
売上高 | 3,885 | 4,423 | 4,979 |
経常利益 | 767 | 824 | 1,478 |
純資産 | 2,032 | 2,372 | 3,121 |
総資産 | 5,611 | 5,695 | 4,706 |
従業員数 | 299 | 316 | 333 |
ABOUT ME
新規事業の構想が大好きです
IPOで株式市場に登場する企業から学びを得ています
職歴:ベンチャーキャピタル、リース会社企画部門、銀行法人融資
資格:応用情報技術者、中小企業診断士、FP1級ほか