2024年10月

Schoo[スクー]

アル

(最終評価日:2024年10月10日)

2024年10月 東証グロース市場 IPO

会社URL:https://corp.schoo.jp/

とりあえず総評

成長力 B : 経営理念が別格で、シェア上限までは確実に成長する!

納得点数懸念点数成長可能性
総合評価
+5点▲1点4点 
(ランクB)
※足元株価は考慮せず、総合評価はA~Eだよ!
  • 社会人向けオンライン動画学習サービスのSchoo(スクー)が上場する。法人契約2,400社、有効会員数は約115万人と、知名度の高い企業だ。
  • eラーニング市場はコロナ特需やリスキリングブームで成長してきたけど、そろそろ成熟期が近いよね。成長性はどうなのかな。

サピくん
サピくん
  • 学習コンテンツ数は同業大手と同水準だけど、多額のコンテンツ投資を続けているから、更に利用者数は拡大すると思うよ。広告宣伝費は多めだけど、バランスの良い費用配分で、安心できる経営感覚だね。
  • 森健志郎社長の「学びで世界をアップデートし続けることで社会課題を解決する」という理念とそれを実現していく経営方針がすごい。他の社会人教育サービス企業とは、次元が違う。教育市場の特性からシェア上限はあるけど、そこまでは確実に成長していくね。

アル
アル

アルが評価する成長可能性

どんな会社だと公表されているの?

会社の概況

【有価証券届出書による事業内容】

(前略)当社は、「世の中から卒業をなくす」というミッションを掲げ、学びや教育を起点とした事業を展開しておりま す。 社会人の「学び手」に向けては、法人向け研修サービス「Schoo for Business」、個人向け学習サービス「Schoo for Personal」を提供し、高等教育機関・社会人教育事業者の「教え手」に向けては、学習管理プラットフォーム サービス「Schoo Swing」を提供しております。全社売上高に占める「Schoo for Business」の割合が90%を超えて おり、当社の主力サービスとなっております。(以下略)

【財務状況】

引用:株式会社Schoo(E40018) 有価証券届出書(新規公開時)
https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100UDR7.pdf
決算期2022/92023/92024/3
(6ヶ月)

売上高1,3182,0081,293
経常利益▲766▲672▲83
純資産246165383
総資産1,7742,0981,954
従業員数117139169
(単位:百万円)
アルの視点からはどんな会社なの?

成長性を評価してみた

成長性への納得(プラス点数)

1 競争力が強化されていく好循環経営

  評価+3点

  • 法人および個人向けにオンライン動画学習サービスを提供している。主に社会人向けだ。この市場は激戦区だが、当社は業歴12年で、有効会員数115万人を抱える国内大手まで成長した。
  • 学習コンテンツ数は同業大手と同水準だが、コンテンツやサービスの制作に毎期10億円前後を投下し続けている。成長意欲が高い反面、損益計算書は事業継続を前提とした手堅い費用配分が行われており、今後もコンテンツ制作への安定投資継続が可能と判断される。更に競争力が高まっていくだろう。

2 業界において経営理念が非常に優れている

  評価+2点

  • 「Schoolの終わりの“L”の字をなくすことでSchoo」という社名である。この社名に込めた森健志郎社長の、「学びで世界をアップデートし続けることで社会課題を解決する」という理念は、社会全体から応援され続けていくだろう。
  • リスキリングやオンライン動画学習サービスを展開している同業他社とは、次元が違うほど優れた経営理念であり、当社は別格の企業である。

成長性への懸念(マイナス点数)

1 学びの業界は寡占企業が出ない

  評価▲1点

  • 学びの業界では、学習塾や中高生向け動画学習サービスのように、高いシェアの獲得が難しい。ユーザーは自身に合うサービスを模索し、それがSchooだったりUdemyだったり、グロービスだったりする。他形態の使い勝手の良い社会人学習サービスも山ほどある。
  • eラーニング市場はコロナ期特需やリスキリングブームで成長してきたが、成熟期が近いと推察される。当社も国内大手の一角まで来たため、売上が10倍20倍という成長は難しいだろう。国内のeラーニング市場規模は3,000億円後半と言われるため、国内の圧倒的な社会人向けサービス首位でもシェア3%、100億円前後が中期的な成長上限と判断される。

ABOUT ME
アル
アル
新規事業の構想が大好きです
IPOで株式市場に登場する企業から学びを得ています

職歴:ベンチャーキャピタル、リース会社企画部門、銀行法人融資
資格:応用情報技術者、中小企業診断士、FP1級ほか
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