TMH (ティーエムエイチ)

アル
(最終評価日:2025年1月8日)
2024年12月 東証グロース市場 IPO
会社URL:https://www.tmh-inc.co.jp/
Contents
とりあえず総評
成長力 B : 成長市場における課題解決型ビジネス!
- 当社は旧型半導体製造装置を対象として、部品部材のECサイト運営や修理解体売買を手掛けている。
- 大分県からのIPOだけど、事業と会社には強い活力が感じられる。半導体製造装置の市場は広く大きいから、十分な成長が見込まれそうだね。

- アルも半導体製造装置業界を長年見てきたけど、半導体は高機能でも製造装置に関連するプロセスはコテコテのオールド体質なんだ。榎並社長のこのビジネスにおける着眼点は、現場を知る者には納得感がある。
- 当社は、久々に見た「潜在成長力ある市場における優良な課題解決型ビジネス」だと思う。業種柄、大企業までにはなれなそうだけど、当社に対するアルの期待度は高い!

アルの視点からはどんな会社なの?
成長性を評価してみた
成長性への納得(プラス点数)
1 旧型半導体製造装置の保守市場は潜在成長性が高い
評価+3点
- 当社は、半導体工場向けに旧型装置に対する修理や部品調達、入替作業、売却処分などをトータルに行っている。また、ECサイトの「LAYLA-EC」を運営し、世界中の装置や部品情報を集約し、半導体製造装置に関連する調達のプロセス効率化を支援している。
- 日本の半導体工場の製造装置の多くは陳腐化老朽化が進む。旧型装置も現役でフル生産している状況のなか、修理部品や交換装置の調達が困難になっているが、各工場の調達手法は属人的であった。ここに商機というか課題解決型ビジネスを見出し、実現させた榎並社長の企業力は素晴らしい。
2 半導体装置産業におけるノウハウと人材が当社にある
評価+2点
- 半導体業界は他産業からの参入障壁が高いなか、当社には業界で20年以上のエンジニアリング経験を持つ技術営業人員が多数在籍し、国内外のエンジニアリング会社やサプライヤーと協業することで、大手メーカーとの競合に関わらず受注を拡大している。
- 半導体業界はすそ野が広い。当社は前工程の装置をメインに事業を行っており、他の工程領域には競合もいるだろう。しかし、当社ほどキレの良い戦略展開と成長渇望を持つ企業は見当たらない。半導体製造装置の市場規模は大きいから、十分な成長機会がある。
成長性への懸念(マイナス点数)
1 大企業までの成長は難しい
評価▲1点
- これまでIPO企業を評してきて、初めて懸念事項を挙げる必要のない企業と判断した。
- あえて言うなら、旧型半導体装置の領域でユーザーの困りごとを解決する企業なので、大企業まで成長することは難しいということかな。
どんな会社だと公表されているの?
会社の概況
【有価証券届出書による事業内容】
当社では、主に半導体工場向けに半導体製造トータルソリューション事業を展開しております。サービスとしては、当社越境ECサイト「LAYLA-EC」等を活用した半導体製造装置部品の販売および修理サービスを提供しています。
【財務状況】 単位:百万円
決算期 | 2022/11 | 2023/11 | 2024/8 (9ヶ月) |
売上高 | 1,699 | 1,747 | 3,885 |
経常利益 | 246 | ▲354 | 29 |
純資産 | 369 | 509 | 537 |
総資産 | 2,766 | 1,697 | 3,597 |
従業員数 | 30 | 34 | 37 |
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