ガーデン
アル
(最終評価日:2024年12月10日)
2024年11月 東証スタンダード市場 IPO
会社URL:https://gardengroup.co.jp/
とりあえず総評
成長力 C : 緩やかに成長する!
- ラーメン壱角家や山下本気うどんを運営するガーデンが上場した。
- 赤字企業のM&Aと再生に強みがあるみたいだね。
- 新規事業はリスクが高いけど、他人がやっているのを見極めて再生できそうなチェーンを取り込むなら、おいしいとこどりの成長戦略だ。
- 再生事業は実際には難しいんだけど、川島社長の手腕では可能になるみたいだね。スクラップ&ビルドをシビアにやってるから成長は緩やかだけど、良い企業だと思うよ。
アルの視点からはどんな会社なの?
成長性を評価してみた
成長性への納得(プラス点数)
1 赤字ビジネスの再生は魅力的
評価+3点
- 新規事業開発はリスクが高い。しかし、他人が新規開発をやって赤字でダメになったところを見て、自分のやり方と比べてどこが悪いかと判断してやるならリスクが低い。人にやらせて課題を見極め、再生できそうな企業を見極める、おいしいとこどりの成長戦略だ。
- 再生に取り組む企業は多いが、実際にはうまくいかないことが多い。川島社長の経営力は高い。当社が標榜する「企業買収・赤字企業再生のノウハウ、業態多角化によるシナジー強化、及び規模の経済によるバーゲニングパワーの高まり」は、確かにその通りで、評価できる。
2 多店舗展開をよく知っている
評価+1点
- 川島社長は再生のコツや多店舗展開の罠をいよく知っており、冷徹にビジネスを展開しているようだ。「起業家特有の変な夢」を見ないところがとても評価できる。
- 直前期は店舗数195店舗あるが、13店舗出店で10店舗退店と、IPOを目前にしてもスクラップ&ビルドはスピーディかつシビアである。
成長性への懸念(マイナス点数)
1 成長スピードは緩やか
評価▲1点
- 売上急成長に見えるのは、新型コロナ禍の反動が加味されているためだ。2024年2月期は153億円となったが、5年間累計の売上増加は25%で、IP0企業としては低成長率である。
- 拡大一方でなく、しっかりスクラップ&ビルドをしているということでもあるので、これからも安定した緩やかな成長が続くであろう。
2 良くも悪くも社長頼み
評価▲1点
- 川島社長の事業再生手腕でここまで成長してきた。川島社長が会長に退いた時には、会社が傾き、社長に復帰して業績を立て直したエピソードもあるようだ。
- 川島社長がいなくなれば、または、社長の経営力が及ばないくらいの規模になれば、成長が止まる可能性がある。
どんな会社だと公表されているの?
会社の概況
【有価証券届出書による事業内容】
(前略)当社は、M&Aを活用した飲食事業を展開しており、ラーメン事業、レストラン事業、ステーキ事業、寿司事業等の飲食店舗の運営、並びに保有するブランドに係るフランチャイズ事業及び不動産事業を行っております。なお、当社のセグメントは、飲食事業の単一セグメントであるため、事業別に記載しております。
当社の前身である株式会社マックでは、赤字であったカラオケ店舗の事業再生の経験を活かし、2003年6月より飲 食事業に参入し、買収した企業の赤字店舗を業態変更することで利益の出る黒字店舗へと再生させてまいりました。 この企業買収・赤字企業再生のノウハウ、業態多角化によるシナジー強化、及び規模の経済によるバーゲニングパ ワーの高まりが、現在の当社成長の礎となっております。 企業再生型M&A(買収先企業が経営上の困難に直面し、再生の必要性がある場合に行われるM&Aのことを指し、買収することによって、買収元企業が買収先企業の経営を再建し成長を促進することを目的とします。)により店舗を拡大してきた『横浜家系ラーメン壱角家』、商標権を獲得し多店舗展開を図った『山下本気うどん』を主力ブランドとして確立し、展開しております。(以下略)
【財務状況】
引用:株式会社ガーデン(E40066) 有価証券届出書(新規公開時)
https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100UK1H.pdf
決算期 | 2023/2 | 2024/2 | 2024/8 (6ヶ月) |
売上高 | 11,842 | 15,312 | 8,521 |
経常利益 | 516 | 1,441 | 989 |
純資産 | 1,209 | 2,305 | 2,603 |
総資産 | 8,223 | 11,150 | 11,407 |
従業員数 | 290 | 288 | 294 |
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