アル
(最終評価日:2024年10月24日)
2024年10月 東証グロース市場 IPO
会社URL:https://sapeet.com/
とりあえず総評成長力 C : 一定規模までの成長に期待!
納得点数 | 懸念点数 | 成長可能性 総合評価 |
+3点 | ▲1点 | 2点 (ランクC) |
※足元株価は考慮せず、総合評価はA~Eだよ!
- 中小のウェルネス事業所でよく見かけるAI姿勢分析アプリの分野で、「シセイカルテ」を運営するSapeet[サピート]が上場する。
- スマホタブレットの進化とAI活用で、ウェルネス分野のDX化支援もビジネスになってきた。AI姿勢アプリも競争が激しそうだ。(AI姿勢分析アプリ10選比較)
- 当社の強みは姿勢や体型の分析アルゴリズムだ。2018年にZOZOスーツが失敗したことをきっかけに、「採寸テック」事業化を試みる企業が一気に増えて、今のアパレルではオンライン採寸アプリが当たり前になった。世の中も変わったな。
- 当社はアルお勧めの成長期待企業PKSHA Technology(パークシャ)の連結子会社だ。パークシャは2013年創業で、既に時価総額1,000億円を超えている。サピートのウェルネスDX市場における事業規模は、そんなに拡大しないと思うけど、パークシャからのAI関連支援により、一定の成長は期待できる。
アルが評価する成長可能性
【有価証券届出書による事業内容】
(前略)当社の強みとする技術分野としては、AI及び3Dに関するものがあります。AIに関する技術分野としては、主に画像認識、自然言語処理(5)、機械学習(6)/深層学習(7)を中心としております。また直近では、LLM(8)や生成AI(9)の活用を進めております。当社においてはこれらの技術を組み合わせ、さらに専門家との協同により付加価値の高い専門的な技術・ノウハウ等のナレッジを蓄積したデータを様々な形で提供できるアルゴリズム(10)をもとにした「Expert AI」を中核として、顧客企業のニーズに合わせたプロダクト開発・プロダクト開発支援・コンサルティング等を行うAIソリューション、自社で開発したプロダクトを主にSaaS(*11)型で顧客企業に提供するAIプ ロダクトの提供を行っております。これらを総称してExpert AI事業と称しております。(以下略)
【財務状況】
引用:株式会社Sapeet(E39968) 有価証券届出書(新規公開時)
https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100UEWG.pdf
決算期 | 2022/9 | 2023/9 | 2024/3 (6ヶ月)
|
売上高 | 300 | 421 | 286 |
経常利益 | ▲89 | ▲147 | ▲15 |
純資産 | ▲106 | ▲253 | ▲267 |
総資産 | 226 | 265 | 257 |
従業員数 | 28 | 36 | 44 |
(単位:百万円)
アルの視点からはどんな会社なの?
成長性を評価してみた
成長性への納得(プラス点数)
1 ウェルネスDX事業が収益化できるようになった
評価+2点
- 当社の主力事業はAI姿勢分析アプリで、ジムや整骨院やリハビリ施設で用いられている。クラウドのアプリは月額数万円で、設備投資はiPadなどタブレットのみ、カルテ化し顧客管理にも利用できるため、資金不足の小規模事業者にもすぐ活用できる。
- 健康幸福に寄与し、中小ウェルネス事業所のDX化にも役立つので、今後も右肩上がりで市場は進化成長していくだろう。
2 親会社PKSHA Technologyの間接的なAI技術支援に期待
評価+1点
- 当社は現在、PKSHA Technologyの完全子会社だ。パークシャと読むこの企業は、日本の上場企業でAIのアルゴリズムサプライヤーだ。パークシャはアルおすすめの成長期待企業でもある。
- パークシャは、当社上場後も4割程度の当社株式を所有する見込み。AI姿勢分析などのウェルネスDX分野は競争が激しいけど、当社はパークシャからAIアルゴリズム分野の支援を受けて、競争力を向上させていくことだろう。
成長性への懸念(マイナス点数)
1 ウェルネス市場でのDXは大きくなれない
評価▲1点
- ウェルネスDXが収益事業になってきたが、当社の強みであるAIアルゴリズムによる姿勢分析や身体分析で、売上数十億円規模まで成長できるとは思えない。
- 社会課題解決やウェルネスDX化では、貢献度の高い事業なので、今後も一定の成長を続けていってほしい。
ABOUT ME
新規事業の構想が大好きです
IPOで株式市場に登場する企業から学びを得ています
職歴:ベンチャーキャピタル、リース会社企画部門、銀行法人融資
資格:応用情報技術者、中小企業診断士、FP1級ほか