2024年10月

ケイ・ウノ

アル

(最終評価日:2024年9月29日)

2024年10月名証ネクスト IPO

会社URL:https://www.k-uno.co.jp/

とりあえず総評

成長力 D : 独自性優位性あるが、成熟した事業で成長性はいまひとつ!

納得点数懸念点数成長可能性
総合評価
+3点▲2点1点 
(ランクD)
※足元株価は考慮せず、総合評価はA~Eだよ!
  • オーダーメイド結婚指輪のK.UNO(ケイウノ)が上場するよ。
  • 各店舗にジュエリーデザイナーを配置して顧客希望を商品スケッチで受注し、自社で加工販売まで一貫したビジネスを行っている。優位性があり、参入障壁の高いビジネスモデルだね。

サピくん
サピくん
  • そうだね。業歴長く市場認知も十分にされている。SNSマーケティング施策がうまくいっており、メディアやSNSで推される人気ブランドになっているね。
  • 成長性の観点からは、成熟期が近い気がするな。

アル
アル

アルが評価する成長可能性

どんな会社だと公表されているの?

会社の概況

【有価証券届出書による事業内容】

(前略)当社グループは、当社(株式会社ケイ・ウノ)、子会社2社(株式会社ユートレジャー、U-International Factory Co., Ltd.)及び関連会社1社(愷吾柔璞琳夢股份有限公司)により構成されており、ジュエリー及び時計の製造販売事業を主たる業務としております。 (中略)当社グループは、オーダーメイドのジュエリー販売を強みとしており、デザイナーがお客様の目の前で一からデザインを描くオーダーメイドのご提案から、既成のデザインへダイヤモンドや彫金を 追加する部分的なオーダーメイドまで、お客様のニーズに合わせた幅広いサービスの提供が可能となっております。また、すぐにお使い頂ける当社ならではの既製品も展開しております。(以下略)

【財務状況】

引用:株式会社ケイ・ウノ(E39945) 有価証券届出書(新規公開時)
https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100UBP0.pdf
決算期2022/92023/92024/6
(9ヶ月)
売上高5,8236,1704,957
経常利益26167243
純資産7878661,028
総資産3,9814,3324,411
従業員数507492557
(単位:百万円)
アルの視点からはどんな会社なの?

成長性を評価してみた

成長性への納得(プラス点数)

1 オーダーメイドジュエリーにおける優位性は高い

  評価+2点

  • 当社はジュエリー及び時計の製造販売事業を行い、国内に30店舗以上を展開している。各店舗にはデザイナーを配置し、対面営業でデザイン画を作製し、受注になれば自社で加工して販売する。オーダーメイドのジュエリーは高額となるのが普通だが、長年の事業体制構築で、他社ブランドのジュエリーと然程変わらない価格で提供できている。また、ウォルト・ディズニー・ジャパンとのライセンス契約で、ディズニーデザインのジュエリーアレンジもしている。
  • オーダーメイドジュエリーで一般消費者向けというのは、参入障壁が高いビジネスモデルで、当社の独自性優位性は極めて高い。

2 認知され広く選択肢に入る人気ブランド

  評価+1点

  • 結婚を予定したカップルは、ブライダル雑誌や評価ブログで婚約指輪と結婚指輪の情報収集をする。その際、多くのメディアSNSの上位情報として、当社の商品情報や口コミを見ることになる。
  • 当社は当然にSNSマーケティング施策を行っているようで、非常にうまくいっている。当社の業歴は長く、一時的な人気ではないと推察される。

成長性への懸念(マイナス点数)

1 ジュエリー関連のIPOは成長しにくい

  評価▲1点

  • ジュエリーは収益性が高い気がするが、宝飾品事業で上場する既存6社の業績は、ツツミ(ジュエリーツツミ)を除いて芳しくない。女性にジュエリーを贈る頻度が減ったなど宝飾品購買行動の変化や新型コロナなど様々な要因があるのだろうが、成長業界とは言えなそうである。
  • また、他業種のIPOに比して、当社の利益率も平均以下と判断される。

2 当社主力の婚約結婚指輪の売上は現状がピークの気がする

  評価▲1点

  • 結婚を予定したカップルや、その他ジュエリー購買客の選択基準は人それぞれだ。海外ハイブランド商品が良いと思う人もいれば、既存のブランドで良いものを選択したいという人、オーダーメイドが良いという人もいる。
  • 当社の長年の業歴と現在のブランド認知状況、そして購買基準の多様性を勘案すれば、現状の売上と利益がピークではないかと思われる。店舗数拡大で売上が数割増えるかもしれないが、運営コストも上がるので、そんなに店舗を拡大できないだろう。

ABOUT ME
アル
アル
新規事業の構想が大好きです
IPOで株式市場に登場する企業から学びを得ています

職歴:ベンチャーキャピタル、リース会社企画部門、銀行法人融資
資格:応用情報技術者、中小企業診断士、FP1級ほか
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