2024年9月

リプライオリティ

アル

(最終評価日:2024年9月5日)

2024年9月 福証Qボード IPO

会社URL:https://www.repriority.co.jp/

とりあえず総評

成長力 D : 緩やかに成長していく!

納得点数懸念点数成長可能性
総合評価
+2点▲2点0点 
(ランクD)
※足元株価は考慮せず、総合評価はA~Eだよ!
  • アウトバウンド型コールセンター、いわゆる電話勧誘販売の代行業者だね。
  • 消費者の電話利用は少なくなっているけど、企業側も人手不足でコールセンターの外部委託ニーズが強いため、コールセンター請負市場はどんどん拡大している。

サピくん
サピくん
  • オペレーター育成に時間がかかるから、急成長は難しそうだな。
  • でも、コールセンターのアウトソーシングは企業にとってメリットが大きいので、市場規模も大きい。消費DX化で長期的には縮小するかもしれないけど、当面は緩やかに成長していきそうだね。

アル
アル

アルが評価する成長可能性

どんな会社だと公表されているの?

会社の概況

【有価証券届出書による事業内容】

(前略)当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(日本ウェルネス研究所株式会社)の計2社で構成 されており、通信販売企業及びメーカーを取引先としたコールセンターの運営並びに全国の小売店店舗スペースを有効活用してプロモーション活動を担う「通販支援事業」と、通販支援事業で培ったノウハウを活用して健康海藻であるアカモクを通販する「通信販売事業」の2つの事業を行っております。(以下略)

【財務状況】

引用:株式会社リプライオリティ(E39920) 有価証券届出書(新規公開時)
https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100U8OH.pdf
決算期2022/92023/92024/6
(9ヶ月)

売上高2,3102,6332,061
経常利益134213238
純資産430559696
総資産8261,0961,221
従業員数616362
(単位:百万円)
アルの視点からはどんな会社なの?

成長性を評価してみた

成長性への納得(プラス点数)

1 コールセンター市場は有望

  評価+1点

  • 消費行動のDX化で、電話通話に頼る消費は少なくなっている。しかし、業界団体調査では、コールセンター主要42社の売上高は1.4兆円で、市場は二桁成長を続けている。背景としては、労働人口の減少により多くの業種で人材不足が問題となり、問い合わせ業務を外注する企業が増えているためである。
  • 企業の代わりに優秀な電話営業人材とノウハウを提供するのが、コールセンター代行である。コールセンターの電話営業は、商品購入見込客との接点であり、既存顧客と企業をつなげる重要な役割でもある。しかし、コールセンターの人材確保や育成、ノウハウの蓄積は難易度が高い。アウトソーシングしたい企業が多く、この市場は更に拡大するだろう。

2 業界課題に対応した安定経営

  評価+1点

  • リプライオリティ社は、特定商取引法における電話勧誘販売の代行業者で、コールセンターのアウトバウンド型業務と分類される架電営業代行を主力としている。健康食品やサプリを通信販売する企業には不可欠な架電営業代行に特化して売上を安定させており、今後の売上確保も問題ないであろう。
  • 当社は、架電勧誘販売のコールセンターを運営しており、長年の経験による専門性を最大の強みとしている。架電営業は人材育成や業務効率化が必要で運営が難しいが、当社はDXとAIを絡めて上手に対応し、事業を拡大させている。代行業者だけに収益構造は問題ない。

成長性への懸念(マイナス点数)

1 人材確保育成が成長の足枷となる

  評価▲1点

  • コールセンターのアウトバウンド型業務は、見込客へ架電して商談を成立させるほか、架電によるマーケティングリサーチも行うため、豊富な商品知識と勧誘方法や話の流れをつくれるベテランオペレーターの育成が必要となる。当社もオペレーターの確保と育成が、成長の足枷となるであろう。
  • コールセンター業界は離職率が高いとも言われている。当社のIR資料を見ても、1ヶ月の営業架電は約150万回で、計算すると毎日平均ひとり180回(1時間24回)の架電営業をしており、対人営業でもあるため業務は大変そうだ。事業を成長させるための人材確保と定着には苦労しそうである。

2 主要取引先への売上依存が高い

  評価▲1点

  • 当社のコールセンター事業では、取引先上位2社の売上で比率7割前後を占めている。ともに健康食品とサプリの通信販売会社のようである。
  • 当社のコールセンター規模は、多数の大口顧客で受注分散を図れるキャパまで拡大していない。上位取引先が1社抜けると、一時的ではあるが業績に深刻なダメージが出る可能性がある。

ABOUT ME
アル
アル
新規事業の構想が大好きです
IPOで株式市場に登場する企業から学びを得ています

職歴:ベンチャーキャピタル、リース会社企画部門、銀行法人融資
資格:応用情報技術者、中小企業診断士、FP1級ほか
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