アル
2024年7月 東証スタンダード市場 IPO
会社URL:https://fiteasy.co.jp/
とりあえず総評成長力 D : 市場飽和心配だけど成長余地はある!
納得点数 | 懸念点数 | 成長可能性 総合評価 |
+2点 | ▲2点 | 0点 (ランクD) |
※足元株価は考慮せず、総合評価はA~Eだよ!
- 岐阜県の企業が24時間ジムの「FIT EASY」のFC展開で成功し、上場する。
- 健康志向により、フィットネスジムの市場はは拡大多様化の傾向にある。「FIT EASY」はアミューズメントフィットネスクラブを標榜し、店舗数もどんどん増えている。
- 24時間ジムは、トレーナー指導がなくQRコード動画とか、シャワーは簡易か無いなど、好立地とカネさえあれば人材育成負担が軽いので新規出店しやすい業態だね。「chocoZAP(チョコザップ)」は、3年間で1,100店舗、会員数100万人を達成して話題になった。当社もFC出店によりまだまだ成長できると思うよ。
- 市場飽和懸念がある中で、単一FC事業なのが心配だな。飲食業界で既存店の業績が伸び悩むみたいな、あるあるパターンにならないといいね。
アルが評価する成長可能性
【有価証券届出書による事業内容】
(前略)当社は、企業理念である、MISSION“新たなフィットネス文化の創造で世界を変えていく”を掲げ、VISION“FIT YOUR STYLE、FIT-EASYでは安心安全で楽しくご利用いただけるトレーニング環境を提供し、皆様の生活の一部となれる、世界一の24時間型フィットネスクラブを目指します。”を達成するべく、運動を続けることの重要性・人々の新 たなる生活基準に沿った生活スタイルを提案するために、フィットネストレーニング機器のみならずアミューズメン ト要素を取り入れたアミューズメントフィットネスクラブ「フィットイージー」を2024年5月末時点で日本全国に 158店舗(直営25店舗、フランチャイズ・チェーン(以下、FC)133店舗)を事業展開しております。 「楽しみながら健康になる」の実現を目指し、アミューズメントフィットネスクラブ(商標登録第6724824号)としてのノウハウを活かした店舗開発及びサービス開発、サードプレイス(自宅でもない職場でもない第三の場所)となる店舗運営や企画、FC展開を主たる業務とした「フィットネスクラブ運営事業」の単一セグメントとしております。(以下略)
【財務状況】
引用:フィットイージー株式会社(E39732) 有価証券届出書(新規公開時)
https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100TNY4.pdf
決算期 | 2022/10 | 2023/10 | 2024/4 (6ヶ月)
|
売上高 | 3,145 | 4,481 | 3,110 |
経常利益 | 443 | 1,095 | 892 |
純資産 | 352 | 1,074 | 1,662 |
総資産 | 3,354 | 4,107 | 4,631 |
従業員数 | 27 | 32 | 43 |
(単位:百万円)
アルの視点からはどんな会社なの?
成長性を評価してみた
成長性への納得(プラス点数)
1 24時間ジムで店舗数5位のブランド
評価+1点
- フィットネス業界には、総合型、24時間ジム、パーソナルジム、女性向け、ヨガピラティスほか多くの業態があり、当社は24時間ジム「FIT EASY(フィットイージー)」を展開する。24時間ジムの2強は、長年の王者である「ANYTIME FITNESS(エニタイムフィットネス)」と、2022年度以降に急成長した「chocoZAP(チョコザップ)」である。
- 「フィットイージー」は店舗数および認知度において、24時間ジム分野の5位程度まで上昇してきている。ここまでくれば、WebやSNSの相乗効果で集客力に加速がつくため、店舗数と会員数の安定拡大が期待できる。
2 アミューズメント志向の独自ポジショニング
評価+1点
- 「FIT EASY」はジム初級者から中級者向けの機器を設置するほか、アミューズメントフィットネスクラブを標榜してシミュレーションゴルフ、個室サウナ、本格レーシングシミュレーター、セルフエステ等を用意している。
- もちろん他のジムも特色を創り出そうとしてるが、フィットネスジムに求めるものは人それぞれで、合う合わないも人それぞれ。店舗数会員数ともに拡大しているということは、当社の機器施設とアミューズメント志向のポジショニングが利用者の心をつかんでいると判断される。
成長性への懸念(マイナス点数)
1 200店舗近辺で成長の踊り場になる可能性あり
評価▲1点
- FC展開を積極的に行い、設立から6年で店舗数158店舗、会員数 12万まで成長してきた。
- 24時間ジムで各1,000店舗超を運営する2強を除き、同分野の中堅も、他のジム分野のチェーンも、200店舗を超える出店には壁があるようだ。当社も店舗出店の大半をFCに頼るため、先人企業同様の壁に当たる可能性がある。
2 24時間フィットネス市場の飽和懸念
評価▲1点
- 24時間ジムは人材育成に時間を要しないので店舗を増やしやすい。既に国内に4,000店舗前後の24時間ジムがあると言われており、他のジム業態を含め店舗数が増えている。コロナ後に急成長したジムやジム業態が多く、既に市場飽和が懸念される。
- 当社は「FIT EASY」のFC専業である。現在は競争力あるが、市場飽和となれば既存店の顧客定着率が落ちる可能性があり、新規出店の一方で業績不振店の面倒を見ていかないければならない。足元でFC店舗が増加するなか、当社の売上収益が然程伸びていないことは気にかかる。
ABOUT ME
新規事業の構想が大好きです
IPOで株式市場に登場する企業から学びを得ています
職歴:ベンチャーキャピタル、リース会社企画部門、銀行法人融資
資格:応用情報技術者、中小企業診断士、FP1級ほか